ご訪問ありがとうございます。

2017年秋開業予定のワインサロンVINOSITÉ(ヴィノジテ)の店主でございます。

冒頭画像は2009年6月訪問の、世界中のワイン好きの憧れ、フランス・ブルゴーニュ地方の特級畑ロマネ・コンティ。畑を見ただけなんですけどね。2014年にも再訪しましたが、もちろん見学できたのは畑のみ。それでも嬉しいものなのです。

お店の内装工事の進捗については、当記事の後半にて報告いたします。

開業日のご案内まで、もうしばらくかかりますので、何か当ブログのネタはないかと思案したところ、過去のワイン講座の中で使った、タイトル通りの小ネタを思い出した次第でございます。

 

もしもマツダスタジアムのグランドがブドウ畑になったら、何本のワインができるのか?

答えは、約19,000本。

算出方法については後ほど。

まずは、なぜ、こんな発想をしたのかと申しますと、ブドウ畑の面積を「ha(ヘクタール)」で聞くことが多いかと思います。「1ha=100m×100m 」なのですが、日頃から慣れていないと、どのくらいの広さなのかイメージが湧かないのではないでしょうか。

マツダスタジアムの公式webサイトによりますと、本塁から右翼まで100m、本塁から左翼まで101mとのことです。イメージ湧きますでしょうか。内外野とファールグラウンド合わせてグラウンドの全面積が、およそ1.27haなのです。「東京ドーム○個分」よりも、広島に居住されている方には馴染みやすいのではないかと。

・参考webサイト「MAZDA zoom-zoom スタジアム広島」/スタジアム概要

 

ロマネ・コンティの畑は、なだらかな傾斜であることが分かります。それにしても、眩しい青空です。陽あたり良好!

 

では、1haをイメージできたところで、算出した答えの根拠です。分かりやすくするために、諸条件をものすごく単純化した数値にしています。ご了承下さい。

【算出方法】
平均的目安として、ブドウ樹は1mおきに植えられるので、単純に1haあたり1万本とする
マツダスタジアム面積 1.27ha
マツダスタジアムには1.27万本のブドウ樹
平均的目安として、ブドウ樹1本からボトル1.5本分のブドウが収穫される
ブドウ樹1.27万本にボトル1.5本分を掛ける
〈答え〉 750mlボトル19,050本

ブドウ畑の地形や、植えられるブドウ品種等によって、当然ながら条件は変わります。とはいえ、多くの畑で採用されている目安の数値です。ブドウ畑へ訪問の際は、この目安をもとに、畑の特徴や造り手の考えに思いを巡らせます。

 

ちなみに、ロマネ・コンティの畑では、面積1.76haに対し、年平均5,500本程の生産量と言われています(収穫年によって幅があります)。

ロマネ・コンティの畑内には、ブドウ樹の植え替えを行っている区画もあるので、実際にはその分の面積が減るのですが、それでも相当少ない収穫量であることが伺えます。ワタシの目には、ブドウ樹の間隔は一般的に見えましたので、ブドウ樹に実らせるブドウの数を絞って栄養を集中させていることや、収穫時に房を選んでいること、さらに粒まで選んで、やっとワインの醸造が始まるのだと思うと、「ロマネ・コンティ」の名前を守るには、例えようのないプレッシャーであることが感じられます。

…そうそう飲む機会なんてありませんから、ただの妄想です…

訪問した2009年のロマネ・コンティの畑内の植え替え1年目の様子。3年目の収穫からワインになるのだそうです。画像から、ブドウ樹の間隔が1m程であることが分かります。

ふっかふかに耕された土に、ごろごろと含まれた石灰石。誰をも魅了するワインが、どうしてこの畑から誕生するのか。ロマネ・コンティの前共同経営者ラルー・ビーズ=ルロワによれば「20年かかってようやく、ロマネ・コンティがもっとも偉大なブドウ畑であるわけがわかりました」と。ちょっと眺めただけのワタシには、計り知れない世界です。

・参考webサイト「ブルゴーニュワイン委員会(BIVB)」/ロマネ・コンティ

・参考文献「ブルゴーニュワインがわかる」マット・クレイマー著/阿部秀司訳/白水社

 

それでは、ここからは、お店の内装工事進捗報告です。

お店になる借物件はスケルトンというほぼ何もない状態でして、飲食業を行うための基礎工事にどうしても時間がかかるようです。この基礎工事とは、給排水、吸排気、ガス、電力、インターネットなどの各インフラを整える工事です。どれも、外せない高額な工事で、やり直すには困難な工事となるので、慎重にならざるを得ません。

また、広島市中心部の大型ビルの建替ラッシュや各地の災害の影響で、各業者とも見積もりを出すことはできても、現場に来てくれる技術者の確保がままならない状況です。

そして、見積もり段階では判らなかった工事費の発覚などもあり、他の予算を少しずつ削って、その工事費に充てる調整の繰り返しに追われています。

具体的には、店舗の床にタイルを貼る作業を業者に発注することを止めて、ワタシがやることになりました。

いわゆる、DIYです。

やったことがなく、店舗向けであることを考慮に入れながら、PCに張り付いて調べて、設計図面からタイルを貼る面積を算出して予算を割り出し、サンプル品を取り寄せて現物を見て、イメージをして…

メジ、ミキリ、デスミ、ハバキ、カマチなど、今まで無縁だった言葉を調べながらも、なんとかなるかも…と思えるようになり、単純にも、早く試してみたくなってきました。とはいえ、いざ実行すると、その大変さを思い知ることになるのでしょう。

以上、進捗の報告でした。